カルビーの2023年3月期の連結決算は、売上高2,793億円(前年比13.8%増)、営業利益222億円(同11.5%減)と増収減益となった。国内、海外共に価格改定実施後、需要は堅調で年間を通じてスナックの売上は好調に推移した。一方、利益面は原材料価格や動力費の高騰を価格・規格改定効果では吸収できずに減益となった。国内事業は、上期には原料ばれいしょ不足による販促抑制の影響があったものの、価格・規格改定後もスナック菓子の需要が堅調に推移したことと、行動制限や入国規制の緩和に伴うお土産需要の回復で、増収となった。海外事業は、北米、中華圏、英国、インドネシア等においてスナック菓子の販売が拡大し、増収となった。カルビーグループでは2019年度から「次世代へ続く成長への変革と挑戦」をテーマに5ヶ年の中期経営計画を遂行。海外事業は拡大したが、国内コア事業は新たな利益構造への転換ができておらず業績は停滞していた。そこで5ヶ年目となる2023年2月、全社戦略を再定義し、新たに中長期戦略を策定。カルビーグループの新たな成長戦略は、2030ビジョンを「NEXT Calbee &Beyond」と設定し、2023年度からの3ヶ年変革プラン「Change 2025」を発表した。 「Change 2025」では、「次なる成長に向けた事業構造改革」と「国内コア事業の収益力を強化し、グローバルと新領域、事業基盤への投資」に注力する。変革の初年度となる2023年度は、持続的な成長軌道に戻るために、国内利益体質の強化が大きな課題となる。Change2025成長ガイダンスに従い適切な投資を実行し、売上高2,930億円、営業利益率240億円を目指す。
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